毛呂山町で見られる植物リスト
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分類 確認種数 主な種
 シダ植物  21科121種 スギナ、ゼンマイ、ワラビ、ベニシダ、イヌワラビ



    裸子植物   5科15種 イチョウ、アカマツ、モミ、スギ、ヒノキ



基部被子植物   7科26種 ドクダミ、ハス、ビナンカズラ、コブシ、タブノキ
単子葉植物  24科265種 ヤマユリ、キンラン、ススキ、メヒシバ、コガマ
真正双子葉類 103科833種 アケビ、ナンテン、ギシギシ、ハコベ、コナラ
           計           160科 1,260種

 綺麗なもの,珍しいもの集

キツネノカミソリ
 葉の形をカミソリにたとえたもの.山野に生える多年草であるが、同属のヒガンバナに比べると分布は少ない.大字岩井(平山)の河川敷林に大群落をつくっていて、山林所有者の自然保護の効果が顕著である.付近にはステコビルの群落もみられる.平山:2015/7/27 

ヤマツツジ

 ツツジといえばこのヤマツツジをさすぐらい一般的な花である.晩春から初夏にかけて見られる.色も透明感のある赤橙色で遠くからでも目につく.4〜5月が見ごろで,雑木林の減少とともに自然のものは少なくなってきた.滝の入:2015/4/10
見事です:林床一面に広がるキツネノカミソリ.毛呂山町平山:2014/8/1

イチリンソウ

 落葉広葉樹林の林床に生える多年草で、同属のニリンソウと共生することが多い.ニリンソウとの区別点は葉柄が有ることで区別できる.大きな白色の花弁は萼片で,裏面が紫色を帯びることがある.イチリンソウやニリンソウは花が終わって実を結ぶと枯れ,ほかの木や草が茂る頃には地上の茎や葉は枯れてしまう.平山:2015/4/15

ヤマエンゴサク

 落葉広葉樹林や路傍に生える多年草.花期は4月,数個の淡青紫色の可憐な花を総状につける.2〜3回複葉で,小葉は卵形〜皮針形.別名「やぶえんごさく」
 大字岩井(平山)の河川敷林の下草としてみられる.このような所で見られるのはたいへん珍しいこ.平山:2015/4/4

ツレサギソウ
 サギが連れ立って飛んでいる様を形容して名付けられた.高さ30cmほどの種で,5本ほどが乱立しているところは豪華.距が3cm以上もあるのが特徴である.大谷木:2022/5/29


オトメフウロ
 アメリカフウロに類似.葉は円形で,5深裂,さらに細裂して深く切れこむ.葉腋に花柄を出し,直径7mmほどの紅紫色または淡紅色の5弁花をつける.萼と花弁はそれぞれ5枚,花弁の先は少し凹む.滝の入:2018/4/13

クリハラン

 暖地の山地,石灰質の岩上に生える.葉は深緑色で卵状皮針形,長さ20〜30cm.形がクリの葉に似ているところから名づけられたともいう.埼玉県では珍しい種である.大谷木:2017/1/23 

ノコギリシダ

 暖地では比較的ふつうであるが、埼玉では珍しい種類である(さいたまレッドデータブックで、 絶滅のおそれのある種と指摘されている).滝や沢沿いの湿潤な岩上や斜面に群生する.根茎が地面を這って生育するので群落をつくりやすい.宿谷:2015/3/31

フデリンドウ

 日当たりのよい山野の林内に生える.花は4〜5月に咲き青紫色.花冠には裂片と副裂片がある.葉は広卵形で根生葉はない.河川敷の林内に希にみられるが,かわいらしい種類で採取されることが多い.保護したい種類の一つ.平山:2015/4/15

ニッコウネコノメ

 イワボタンの変種で,山地渓谷の湿地に生える多年草.花期は3〜4月.萼片が平開し,葯が暗紅紫色を特徴とする(イワボタンは萼片が直立し,葯は黄色).鎌北湖の遊歩道に沿ってネコノメソウと同地点に群落をつくっている.大谷木:2015/3/31

タコノアシ
 珍しい種類(さいたまレッドデータブックで, 絶滅のおそれがあると指摘されている種類).変わった名前の植物で,花穂のかたちをタコの足に見たてたも.写真は,足らしい形の花穂が7〜8本あり,まさにタコの足.葛貫・新しき村: 2015/8/15

コクラン

 花の色が暗色であるところから名づけられた.常緑樹林内に生える多年草.地上に多肉質の太い茎(偽球茎と言う)をもつ.葉は広楕円形で先が尖る.高さ20cmばかりの茎を直立し,暗紫色の花数個を総状につける.埼玉県のRDでは絶滅危惧種(NE)とされている.宿谷:2019/6/14

バイカツツジ
 山地の谷間の林床に生える落葉低木.葉は枝先に集まって互生し,その下にウメの花様の白色の花が咲く.花の上側の花弁には赤い斑点が目立つ.大谷木・北向地蔵:2017/6/11

センブリ
 その昔薪炭林として育てられたクヌギ・コナラの下草として普通に見られていた植物であるが,燃料革命によって木炭や薪がプロパンガスに代わるるとともに姿が消えてきた.絶滅危惧種に指定されている.阿諏訪・尾根筋: 2021/10/11

ステゴビル
 明るい林や草原に希に生える多年草.9月に花茎を伸ばして先端に5〜6個の花をつける.花弁は白色で中脈が緑色を帯びている.花弁の付け根が合着しているので,合弁花のようにみえる.葉は秋に出て夏に枯れる.平山・河川敷林内:2019/8/1

ヒメニラ
 原野・山林中に生える多年草.草全体に弱いニラの臭いがする.地下には小さな卵形の地下茎(球根)がある.春に葉を2枚出してその間に1花を開く.花は小さく1cmくらいで鐘形,花被は白色で僅かに紫色を帯びる.平山・河川敷林:2017/3/19

ヤセウツボ
 地中海沿岸原産の帰化植物で世界中に広く帰化している.日本では要注意外来生物に指定されている.マメ科のほかセリ科,キク科などに寄生して繁殖する.ここではシロツメクサの株間にあって,これと共生しているようすが感じられた.西大久保:2017/5/10

クロヤツシロラン
 花期では高さ5cm,果実期で20〜30cm,舌弁に毛状突起がみられるところからクロヤツシロランとした.果実は熟すと縦に6裂し,隙間から綿毛のような種子が風に吹かれて散っていく.箕和田・杉林の林床:2015/10/24

キジョラン
 常緑樹林内に生えるつる性の多年草.草本としているが茎の基部は木質化している.種子につく長い白い冠毛を,髪をふり乱した鬼女にたとえた名前.大きな卵円形の葉が対生する.葉腋からの散形状の花序に直径4mmほどの鐘形の花がつく.コイケマの花に似るが花弁の喉部に毛があることで区別できる. 2023/7/29 阿諏訪:林床

タニジャコウソウ
 多年生の宿根草.ジャコウソウに似るが花柄が3〜4cmほどで著しく長いという特徴がある.おそらく園芸種が逸出したものと思われる.
 当種は牧野富太郎が1898年に高知県で採取した標本について新種として記載したもの. 2022/10/13 阿諏訪:獅子が滝

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